店舗の経験で成長できたこと、
それを活かして挑戦したいこと。
若手社員の座談会からその魅力に迫る。

宗像 由顕 河地 寛子 中上 ひかる 竹内 淳

店舗社員の頃

竹内入社1年目の私が、最初に難しいと思ったのはコミュニケーションです。大学生の頃は、自分の趣味や価値観の合う人たちと関わってたけど、いざ社会に出ると、色んな考え方を持つ人がいる中で働くことが求められました。

河地私は、大学を卒業したばかりで、パートナー(アルバイト)との年齢が近かった中で、社員としてどう振る舞えばいいのか。偉そうに振る舞うのも違うし、その線引きは難しいよね。普段の言動とかも、学生と社会人との違いをどう出せばいいのか、考えて悩んでたなぁ。

宗像私もパートナーとの年齢が近かったから、店長への不満とか要望を気軽に話してくれた。でも店長の指示は店舗に必要なことだから、パートナーを説得してモチベーションを上げる必要があったんだけど、最初はうまくいかなかったよ。個性の強いスタッフが多かったし…。個の力をひとつにまとめることを、店長から期待されていたんだけどね。

中上私は、自分より経験のあるベテランのパートナーとの関係が、最初はうまくいきませんでした。ある時、大きな失敗をして自分の無力さを感じた時、逆に気持ちがほぐれたんです。プライドを捨てて素直になれたし、パートナーに敬意を払って、いい意味で頼るようになってからうまく信頼関係が築けるようになりました。

河地店舗には自分より年齢が高くて経験を積んだパートナーがいることが多かったな。相手がどう受け取るかをちゃんと考えてから伝えないと、自分の意図しない誤解を生んでしまう。だからコミュニケーションの言葉選びは、慎重にやりましたね。

竹内私は、パートナーとの関係構築のために、コミュニケーションの量と質を追求しました。相手を否定するんじゃなくて、一緒にどう改善するのか、相手を認めながら自分の意思を伝えることを心がけてきました。

宗像そうそう、大変だよね。パートナーは新卒で配属されてきた社員のスキルを、オペレーション(店舗業務)の力量で判断しがちだから、スキル不足だった頃は、頼りないと思われて、自分が指示をしてもあまり聞き入れてもらえなかったな。オペレーションの力が付いてくると意見を聞いてくれて、コミュニケーションもスムーズになったよ。

中上私も最初はオペレーションについていくのに必死でした(笑)。配属されたのは、ドトールコーヒーショップ渋谷神南一丁目店で、本社ビルの1Fにあるので、オペレーションや味についても高いレベルが求められました。本部の方たちも来店されるのでプレッシャーだったけど、直接お褒めの言葉も頂けたので、それがやりがいにもなったし、成長できたと思います。妥協せずに上を向いて仕事をする姿勢も身に付きました。あと、皆さんも同じだと思うんですが、社員として店舗に配属された時から、目指すべきは店長であることを意識して、事務作業とかリーダーシップとか、知識面を含めてマネジメント業務を覚えていくことも求められました。その時の店長にはいろいろサポートして頂きました。

店長に求められるもの

河地私の世代は、売上規模の小さい店舗からスタートして、次第に大きな店に異動して店長のキャリアを積むのが一般的だったけど、私は最初から大きな店舗に配属されました。責任ある店を任されて、売上を下げることだけは絶対にしたくなかったし、期待にも応えたかったんで、重点的に行ったことは、細やかな気配りで機会損失をなくす努力でした。お客様が並んでしまわないように、レジの稼働をコントロールしたり、お急ぎのお客様が帰られてしまわないように、「すぐお伺いします」とお声がけしたりして、常に気づき、考え、行動するよう努めてましたね。

中上私はまだ店長になったばかりです。「妥協をする店作りはしたくない!」っていう考え方を軸に運営しています。店内が混み合うと、業務が雑になる飲食店が時々あるけど、私は混雑時でもフードを美しく作って提供しないとお客様を裏切ることになると思うんです。お客様はどの時間帯でも同じお金を払っているので、いつでも高いクオリティを提供したいですし、常にお客様を第一に考えています。「お客様目線が何より大事」だっていうことを、店長としてパートナーにも伝えています。

宗像私はみんなとは違って、スタートは大失敗から(笑)。最初に店長を務めた店で赤字を出してしまって…。これはやばい!甘くない!と思って、それ以降、利益を出すことに敏感になったんだよね。食材の廃棄ロスはもちろん、洗剤とかもグラム単位で管理する習慣づけを行うとか、ムダな経費を極力削減する努力を続けたな。
こんなふうに数字の管理を徹底しながらも、同時にさまざまなチャレンジをしながら「仕事を楽しもう」とも思ったな。新商品発売の時は、多くのお客様に来て頂くために戦術を考えて、いろいろ試したりとか。偶然に結果が出るより、狙って生まれた結果の方が嬉しいし、反省もできるしね。パートナーを巻き込みチームとして結果を出して、みんなで喜びを分かち合えたときは本当に楽しかったよね。

中上パートナーの力やモチベーションをいかに引き出すかは、大切ですよね。店長になって、自分ひとりの力ではどうにもならないことを痛感しています。私はパートナーを主役に考えて、色んな個性や能力を持つ人たちをキャスティングして、その人に合った輝き方を考えるようにしています。

河地私もパートナーを主役にした運営を心がけて、自分は店長としてどう動けばいいかを常に考えて、それが「自分流のやり方」になったな。そんな中で成長したパートナーが「ドトールで働いて良かった」って、やりがいを感じてもらう瞬間に出会えたことは、自分のやりがいにもなるしね!

宗像店舗で働いている時間を比較すれば、店長よりパートナー全体のほうが長いよね。中上さんが言うように、店長ひとりのパワーでいくら頑張っても限界があるから、自分の右腕となる人材、考え方に賛同してくれるパートナーを、1人でも多く増やすことを目指したな。パートナーの育成って、仕事の面白みでもあるよね。

竹内私は、今年から店長を任されるんですが、そのために必要なことは何かを、いま先輩たちにアドバイス頂いています。2年上の先輩から「コミュニケーションはできて当たり前。結果として利益を生む店舗にできるかどうかが社員の仕事であり、店長の最優先課題」って言われ…。これ、宗像さんから教わったって聞いたんですけど、宗像さん、この場でアドバイスがあれば、ぜひお願いします!

宗像そうだ、ぼくが言ったんだ(笑)。竹内君は、数値管理などのマネジメントに興味があるタイプだと思うから、逆にお客様に対する良い接客を意識して欲しいかな。数字が好きなタイプは、お客様目線を忘れるケースがけっこうあるからな。接客が良ければ、その人にファンのお客様が付くし、何人のファンが自分を求めて来店してくれるのか、今後の課題にもなるかもね。
中上さんは、お客様中心の姿勢で店舗を運営しているし、すでにファンのお客様が付いていると思うけど、竹内さんとは逆に、数値目標に従いパートナーのモチベーションを上げて、いかに確実に利益を出すかを、今後はより追求すべきかもしれないよね。パートナーを巻き込むためには、自分に覚悟というか「ブレない意思」があってこそ、人はついてくると思うよ。

竹内同じような道を歩いてきて、さまざまな苦労を乗り越えた先輩が近くにいることは、すごく頼りになります。今後、店長を経験して新たな悩みに遭遇することも多くあると思います。悩みの内容も、先輩たちと共通することも多いと思います。目標とする先輩を常に意識して、自分のモチベーションにもしていきたいと思います。

店舗での成長を今後に生かす

宗像中上さんは、入社2年目の中でナンバーワンの店長なんですよ。非常に早いスピードで昇格して、会社としても期待されてるよね!

中上きっかけがあるんです。当時の店長から、事情があって早い段階から店長業務を引き継いで、自分が頑張らなければいけない状況になったんです。この試練が、店長として自覚が生まれるきっかけになりました。新卒で入社したばかりの私が、本社下にある、ドトールの店舗運営の基準となる大事な店舗を受け持つことになったときにも、アドバイスをしてくださる多くの人の支えがあって、自分も覚悟を持てて、店長になれたのかなと思います。

宗像中上さんは謙虚だなー(笑)。中上さんはこう話してるけど、求められるレベルの高い店で、店長の代役という責任を負いながら、日々の店舗社員の業務も、店長業務もこなしながら、同時に店長試験の勉強もして、合格っていう成果を出したプロセスも、会社から大きな評価を得られたね。中上さんは謙虚で自分のことをあんまり語らないけど、この会社ではどんな店舗でも、日々努力している姿は誰かが必ず見てますよ。

中上いやいや(照)。ありがとうございます。

竹内私の世代では、中上さんが目指すべき目標なんです!店長試験のスケジュールを組む時、中上さんが短期間で結果を出したことが、私たち下の世代のスタンダードになりました。日々の業務と並行して店長筆記試験と実技試験の勉強をして、私も入社1年目の12月に店長筆記試験に合格できました。店舗経営から人材採用までのマネジメント知識を問われる筆記試験、高いオペレーションスキルやトラブルへの対処を問われる実技試験のための勉強は、かなり努力をしないと合格できないと思いました。

中上仕事終わりに勉強してたな。もともと学ぶことが好きなんです。本社で行われる店長試験の講習会も、参加するのが楽しかったですね。あと、もともと負けず嫌いなところもあります(笑)。勝手にライバルって思ってる同期がいて、その人には絶対に負けたくないって思いがあって頑張りました。

河地入社1年目、2年目の中上さんや竹内君は、これからタイプの異なる色んな店舗で店長を任されると思うよ。店長を経験すると、マネジメントとか色々学べると思うけど、私が一番身に付いたのはコミュニケーションの力かな。現場で店長を務めながら、それこそ何百人の多様な個性や考え方を持つスタッフや、立場の異なる方たちと接してきたし。今は、本社で業態別のメニューの企画・開発なんかをしてるけど、メーカーの方などにお会いしても、コミュニケーションで困ったことはないよ。

宗像店長を経験したおかげで、ふらっと入った店で、立地、スペース、スタッフ数、客数などから売上や課題、可能性などが見えてくるようになったよ。あくまでも「肌感」だけど、ばかにできないって思ってる。店長時代から、利益を出すための意識や観察力を研ぎ澄まそうとする姿勢を続けているうちに、かなり正確な数字に近づけるようになったかな。
ドトールの直営店社員は、全店舗の月次売上とか、時間帯別売上を見ることができるから、例えばドトールコーヒーショップ(DCS)の店に入店して、自分が感覚で得た数字と、実際の数字のギャップをすり合わせて、予測する力を磨くこともできるし。これをやり続けると、売上を取るための発想が身に付くから、内定者にはよくこの話をしてるんだ。

竹内へぇー。勉強になります!

河地本社にも多くの店舗経験を積んだ方がいて、私の今の仕事にも店舗経験が不可欠なんだよね。新しいメニューをこだわりを持って企画しても、作り方が難しかったら現場で再現できないし。この時間帯に、あの環境で作ることを考えたら、これくらいの時間のかけ方なら許されるだろうとか、冷蔵庫の限られたスペースをどう活用するのかまでを想定しないと、現場のオペレーションは混乱するからね。
会社のこだわりとか想いを、価値としてお客様に直接お届けできる場所が店舗で、会社の利益に直接貢献するのも店舗。そんな店舗を主役に支援するのが本社の役割で、色んな店舗経験があるからこそ、的確な支援ができるんだと思うな。

宗像若い2人の店長経験は、今後の成長に大きく活きると思うよ。店長時代に、常に高い目標を設定して、達成に向けて戦略を立てて、ストーリーを描いて、結果を出して検証することを繰り返してきたんだけど、このやり方は今のSC(ショップコンサルタント)の仕事でも活用してて、その他の色んな仕事の場面でも役に立つと思う。店長を経験していく中で、自分なりの課題解決方法やノウハウを蓄積しながら、逞しくなって欲しいな。

河地これから店長として色んな店舗を経験していくなかで、悩むことは必ずあると思うけど、これからも、たくさん悩んで、たくさん考えてほしい。私にもそんな経験があって、ひとつひとつ乗り越えたからこそ、今の自分があると思う。自分だけで考えて解決できない場合でも、アドバイスしてくれる人、助けてくれる人は、この会社にたくさんいるしね。ドトールは保守的な上下関係みたいなのはあんまり感じないし、困ったら誰にでも相談できるいい環境だよ!

竹内先輩方の話、聞けてよかったです!早く店長になって自分の理想のお店を作っていきます。

座談会場所「本と珈琲 梟書茶房(ふくろうしょさぼう)」

コーヒーのスペシャリストであり、日本スペシャルティコーヒー協会・副会長でもある当社の菅野眞博氏と、神楽坂にある「かもめブックス」店主でエディトリアル・ジェットセットの柳下恭平氏が手がけた新業態。柳下氏が厳選した約2000冊ものシークレットブックを販売するほか、おいしいコーヒーを味わいながら、本との出会いや読書を楽しめる工夫が随所に施された、全く新しいコンセプトのブックカフェです。
※エディトリアル・ジェットセットとは、書店をはじめとする店舗の企画・運営を行うプロジェクトチーム